私はうつ病の他に「甲状腺機能低下症」という病気にも罹患しています。
そちらについても、お話をさせて下さいね。
病気発見のきっかけ
うつ病の再発後、 暫くしてから、やっと健康診断でも受けてみるかと思えるようになり、病院へ出向きました。
すると、ちょっと数年検診を受けなかったうちに、様々な項目が引っかかってしまうようになっていたのです。
体重、コレステロールの増加
先ず体重が増えました。
これは一度目のうつ発症時の激ヤセからの反動も大きかったと思うのですが、やっぱり再発で緩々生活になっていたためでもあるかと思います。
どうしても動けない、何かやるのがおっくう、何か一つやるとあとはバタンキュー、など…運動なんてとてもとても、という状態だったのです。
でも食事は普通程度(特にバカ食いしていたわけでもない)だったので、それにしちゃあ太ってきた(むくんできた?)よなぁ、とは思ってました。
すると、血液検査でコレステロール値が異常なほど上昇してたんです。
元々、少しばかりコレステロールは多めの方だったのですが、これまでは善玉コレステロールの方がとても多かったため、総合的にそれほど心配する事はなかったんですね。
ですが、今回は悪玉がやたら多かった上に総合値オーバー。…ショック…💧
これでは動脈硬化の心配もあるから、ということで、後日、頸動脈のエコーを受けることになりました。
頸動脈エコーを受けてみる
頸動脈エコーは首の一番太い動脈(頸動脈)をエコーで見て、血管内の状態を診断する方法です。
以前は、テレビの健康番組などでも、芸能人の健康チェックなどで動脈硬化の診断にこの頸動脈エコーを行っているのを度々見かけていました。
テレビを見てた時には

あんな風にちゃんと動脈とか診てもらえるなんていいよなぁ
とか思ってたんですけど、まさか自分がその立場になろうとは夢にも思いませんでした。
エコーは見る場所に透明のゲルのようなものを塗り、スキャンの機械でグリグリなぞっていくのですが、私は特に痛みも何も感じませんでした。
人によって、また患部によっては、このグリグリが痛いと思う人もいるらしいですが。
(妊娠経験者の方は分かるでしょうが、胎児エコーの時と同じです)
これで血管の何をみるのかというと、血管の中にプラークという血流にジャマな突起物ができているかどうか、それがどのくらいの大きさなのか、ということを計るんですね。
で、私の結果はというと…
若干のプラークはあったものの、問題になるほどの大きさではありませんでした。
が、しかし…
甲状腺が腫れている…?
血管の中には問題なかったものの、エコーを担当して下さった方から、
「甲状腺に若干腫れが見られる」
との指摘があったようで、甲状腺機能を調べるため、血液検査を行うことになりました。
甲状腺とは喉ぼとけの両側にあり、蝶々のような形にもみえるような器官です。
頸動脈エコーをしていたら、たまたま同じ首にある甲状腺の腫れが分かったということだったんですね。
甲状腺は身体全体の新陳代謝を促進するホルモン(甲状腺ホルモン)を出すところであり、このホルモンが出過ぎたり(バセドウ病等)、出なくなったり(橋本病等)といったようにバランスが崩れると、甲状腺機能障害と診断されます。
そして血液検査の結果…
なんと、甲状腺機能低下症(橋本病)との診断が…!
思いもよらない診断に呆然、といった感じでした。
まして、余り聞き馴染みのない病気でしたしね。
甲状腺機能低下症(橋本病)とは
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンが不足し、新陳代謝が衰えます。血液検査ではコレステロールが高くなることが多く、他にも以下のような症状があります。
- 寒がりになる
- むくみが起きやすくなる
- 筋力低下
- 便秘
- 白髪が増える
- 髪、眉がぬける
- 声がしわがれてくる(嗄声)
- 疲れやすい
- うつ状態
など…
コレステロールなんて、まさにビンゴ! です。
他にも体重増加等思い当たるふしがありました。
でも、首の触診程度では、腫れ自体は大したことはなかったようで、先生もそこまで大層なことはないだろうと思っていたようなんですけど…
血液検査の結果を見たら予想以上に高数値!!
で、即、甲状腺ホルモンの服薬治療決定でした。
甲状腺機能は一度壊れてしまうと、元に戻るということはありません。
なので、服薬で甲状腺ホルモンを調節していくことが一生続きます。
最初のうちはこのホルモン値を安定させるために、毎月採血して血液検査、翌週に検査結果の診察、といった状態でした。
何度か薬の増減を行い、1年以上経った頃にはやっと3ヵ月に1回の採血に落ち着き、現在もそのペースで病院に通っています。
症状的にうつ病に似ているところもある病気
上記の症状を見て頂ければ分かるかと思いますが、甲状腺機能低下症はうつ病とも間違えられやすい病気なんですね。
代謝が落ちる、疲れやすくなる、など 正にその頃の自分の状態でした。
昼でも寝てることが多かったですし…。
では、抑うつ状態が甲状腺のせいだったのか? といえば、やはりそれだけではないですね。
私の場合はうつ病でありながら甲状腺機能低下症も患った、ということなので、服薬で甲状腺ホルモンの数値がそれなりに落ち着いてきても、ちょっと身体が楽にはなったかな? という感じで、元々のうつ症状にさして変わりはありませんでした。
でも、本来は甲状腺機能低下症なのに、うつ病の治療をしていてちっとも良くならない、という場合もあるようなので、上記甲状腺の症状にも心当たりがありそうな方は、内科等に申し出て、甲状腺数値の血液検査を行ってもらうのも良いかもしれません。
これは普通の健康診断の血液検査ではわからない項目なので。
まとめ
そんなわけで、現在はうつ病と甲状腺機能低下症(橋本病)の二つの病を抱えております。
もう一生 お薬から離れられないというのも悲しいかな、とは思いますが…
偶然にも甲状腺の病を見つけて頂いたことには非常に感謝しています。
そうでなければ、だるいなぁ、疲れるなぁ、の原因は全部うつ病、と思っていたでしょうから。
似たような症状で、実は違う病気だった、と言うこともなきにしもあらずなので、何か少しでも不安に思ったときには、かかりつけの医師等に相談してみるのも良いと思います。